マレーシアのワクチン事情

こんにちは、ETA事務局です。
ついにマレーシアのワクチン接種完了率が成人人口の70%、弊社の事務所のあるラブアンでは100%に達しましたので、今日は私が知っている範囲で、マレーシアのワクチン事情をお伝えします。

マレーシアでは2021年2月末にワクチンプログラムが開始しました。マレーシア在住の18歳以上の人は外国人であっても、たとえ正式な身分証明書がない人であっても、全員がワクチンを無料で受けることができます。
開始時に承認されていたワクチンはファイザーアストラゼネカ、シノバックの3種類。後にジョンソン&ジョンソン、カンシノ、シノファーム、モデルナも承認されました。
まずは医療従事者、続いて重症化リスクの高い高齢者や障害・疾患のある人、そして18歳以上の成人、の3段階にわけて行われてきました。第3段階に入る6月には大規模接種会場を次々にオープン、7月頭に1日の接種回数30万をこえたと思ったら同月末には50万回を超すようになり、世界でも最高レベルのスピードでワクチンプログラムを進めてきました。

首都圏クランバレーでは7月までに登録者のほとんどに接種予約を割り振り、8月2日からはウォークイン接種を開始し、オンライン登録できない人や登録したのに予約通知が来ない人もこの制度で接種する機会を得ました。こうして首都圏では、成人の9割が接種を終え、8月下旬には27の大規模接種会場を閉鎖、9月15日にはウォークイン接種も終了(外国人は8月22日をもって既に終了)します。16日以降は今後発表されるいくつかの医療機関で接種することができます。

州によって接種状況に多少差があるものの、9月末を見込んでいた国全体の成人人口8割接種完了は、近々達成しそうな見込みです。
接種が進んでいるサラワク州では昨日、12歳から17歳(15歳以下は疾患がある者に限る。健康な12~15歳は9月末接種開始予定)の若者への接種を開始しました。学校が再開する10月3日までに16歳、17歳の接種完了を目指しています。首都圏やラブアンでも近々接種開始になるそうです。

このようにマレーシア政府はワクチンプログラムにとても積極的に取り組んでいるのですが、ワクチンを受けたくないという人が一定数いるのも事実です。これまでは、ワクチンは個人の意思で受けるものであり、強制ではない、としていましたが、今は事情が少し変わってきています。8月には前首相ムヒディンがワクチン接種の義務化を検討していると述べており、現時点ではまだ義務化されてはないものの、ワクチン未接種だと仕事に支障が出る、という状況が目につくようになってきました。メンテナンス業者はワクチン完了者でないとコンドミニアムに出入りできなかったり、工場や飲食店の稼働率が従業員のワクチン接種者率に応じて決められていたり、本日から活動が認められたクリエイティブ産業で働く人もワクチン接種完了者のみを対象としています。学校が再開してもワクチン未接種の教師は対面授業からははずされ、生徒と対面しない業務にあたる、との記事も読みました。働けない、長年やりがいをもってあたっていた業務から外れなくてはならない、というのは、未接種なので外食ができない、美容院に行けないというのとは次元が違います。

大多数はワクチン賛成派だという印象を受けますが、そうではない人たちもいる中で、今後の動向が気になります。


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